偽バイアグラはこうして作られる
2019/06/20
偽バイアグラの製造工場に潜入する
偽バイアグラは世界各地で作られているといいますが、日本に入ってくるのは中国で製造されたものが多いようです。中国で摘発された偽バイアグラを作っている工場をみてみましょう。
健やかな生活を守るための医薬品は、厳選された成分を用い不純物などが一切混じらない清潔な環境で製造されるべきものです。しかし金儲けのためだけに作られている悪質な偽バイアグラは、壁にはコケやカビのようなものが生え、足の踏み場もないほど散らかり汚れきった一室で、小型のコンクリートミキサーのようなお粗末な機器やホースやスコップを使って作られています。
無造作に置いてあるいくつもの不潔極まりない大きなボトルの中には、いったい何が入っているのか見当もつきません。ネズミやゴキブリが走り回っているような劣悪な環境の中で製造される偽バイアグラに、ばい菌や不純物が混入しているのは当然のことだといえるでしょう。
床には水色のペンキが溶かれたバケツがありますが、この壁や家具をぬるための塗料用のペンキが偽バイアグラの青の着色料になっているのです。印刷用のインクが色づけに使われていたこともあり、こんなものを身体の中に摂りこんだら、腹痛どころか命にかかわることもあるというのがひしひしと実感できますね。
偽バイアグラに混ぜ込んだ薬品の空きビンも山のように捨てられていますが、ビンのラベルが何種類もあり、さまざまな種類の薬品が成分の配合や量などを一切考えず適当かつ無責任に投入をされていることがよくわかります。偽バイアグラにはグリベンクラミドという糖尿病で血糖値を下げるために利用される成分が入っていたり、本来ならば1錠に100㎎が上限であるシルデナフィルが400gもふくまれていたこともあるのです。
シルデナフィルは血管を拡張して血液の流れを促進する働きを持つ医薬品なので、1度に400㎎も摂ってしまったら健康な人はもちろんのこと、高血圧の人や脳梗塞・心筋梗塞などの持病を持っている人はとても危険です。
電柱などのチラシの「バイ@グラ」や「バイア★ラ」は違法な偽物
皆さんが住んでいる街のどこかの電信柱や壁に、「バア@グラ5錠5000円」とか「バイア★ラ10錠15000円」などと書いたチラシが貼ってあるのを見たことがないでしょうか。アンダーグラウンド的なアダルトショップなどでも、同様のチラシを見かけることがあります。
バイアグラはもともと病院で医師によって処方される医薬品ですし、個人輸入でも自分で使用する場合の1か月分しか購入することができないので、個人で販売することは違法行為なのです。こんなチラシを見て軽率に電話をすれば、悪質な連中に、何が入っているかわからない危険な偽バイアグラを高い料金で不当に売りつけられることは間違いありません。
だからこそ後で取り締まりを受けた時に言い逃れができるように、「バイアグラ」という正確な製品名を書かないようにしているわけですから、偽バイアグラを使って悪質な儲けをしようとしている闇の組織の存在に気づき、自分自身の身体を守るために絶対に手を出さないように注意しましょう。
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